この記事は、
- 車のナンバープレートを自分で変更する方法
- 賃貸物件に引っ越した場合
- 車検証の所有者を変更する場合
- 車のナンバープレート変更に必要な書類
- 車のナンバープレート変更にかかる費用
についてご紹介しています。
車のナンバープレート変更の手続き自体は管轄の運輸支局で行います。しかし、運輸支局での手続きをするためには警察署や区役所、賃貸の管理会社、ディーラーなどで事前に揃えておかなければならない書類があります。
実際に我が家は自分たちで車のナンバープレートを変更したのですが、賃貸物件に住んでいること、住所変更が伴ったこと、車検証の所有者を変更する必要があったことなどから、事前に準備しなければならない書類が何種類もありました。
そこで今回は、車のナンバープレートを自分で変更する方法や費用、事前に準備が必要な書類について詳しく解説していきます。
目次
車のナンバープレートを自分で変更する場合に必要な書類
車のナンバープレート変更はディーラーや代行業者に依頼することもできますが、手数料が数万円かかるため、手間はかかりますが自分で手続きをした方が確実に安く済みます。
今回我が家は自分たちで車のナンバープレートの変更を行いました。
車のナンバープレートを変更する手続き自体は管轄の運輸支局で行いますが、それぞれの状況に応じて事前に準備をしておかなければならない書類があります。
まずは我が家の状況がこちら。
- 車は普通自動車(軽自動車ではない)
- 賃貸物件に住んでおり、駐車場も共有である
- ローンが完済したが、車検証の現在の所有者がディーラーのままになっている
- 車検証の住所から住所が変更している
必要となった書類の一覧は以下の通りです。
必要書類 | 取得場所 |
車庫証明 | 警察署 |
保管場所使用承諾証明書(車庫証明を取得する際に必要) | 賃貸物件の管理会社 |
印鑑証明書(現在の所有者) | ディーラー |
譲渡証明書・実印(現在の所有者) | ディーラー |
委任状・実印(現在の所有者) | ディーラー |
戸籍の附票 | 本籍地のある市区町村 |
印鑑証明書(本人) | 現住所のある市区町村 |
実印 | - |
自動車検査証(車検証) | - |
これらの必要書類が揃ってようやく運輸支局で車のナンバープレートの変更手続きができるようになります。
書類によって取得する場所が異なるため、
- 警察署
- ディーラー
- 本籍地のある市区町村
- 現住所のある市区町村
と4つの取得場所に分け、それぞれの場所でどの書類をもらう必要があるのかを詳しくご説明していきます。
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【車のナンバープレート変更に必要な書類①】警察署:車庫証明(+管理会社:保管場所使用承諾証明書)
車庫証明は住所が変更した場合に必要となる書類です。駐車場のある管轄の警察署で発行してもらうことができます。
車庫証明の申請に必要な書類がこちら。
- 自動車保管場所証明申請書(2通)
- 保管場所標章交付申請書(2通)
- 所在図・配置図(各1通)
- 保管場所使用権原疎明書面(自認書)または保管場所使用承諾書
- 委任状(書類提出時は必要ないが、書類に誤りがあり本人以外が訂正をしなければならない場合に必要)
これらの書類は警察署へ行ってもらうか、各都道府県の警察署のホームページからダウンロードすることができます。下記リンクでは長崎県警の車庫証明のページをご紹介していますが、お住まいの警察署のホームページをご確認下さい。
各都道府県の警察署のホームページからダウンロードして印刷した場合は、複写式ではないため同じ書類を複数枚書かなければいけません。警察署へ行くと複写式の用紙をもらうことができます。
自動車保管場所証明申請書を書くときに気をつけてほしいことがあります。それが「自動車の使用の本拠の位置」と「自動車の保管場所の位置」の欄です。
- 「自動車の使用の本拠の位置」には住んでいる建物の住所
- 「自動車の保管場所の位置」には駐車場の住所
を記入するのですが、建物と駐車場が同じ敷地内にあったとしても、番地が異なる場合があります。
実際に私の場合も同じ住所を記入していたのですが、番地が間違っていたようで警察署から連絡がありました。間違っていた場合は警察署で訂正することができますが、事前に駐車場の番地も確認しておきましょう。
次に保管場所使用承諾書についてです。
自動車の保管場所の土地建物が自己所有の場合は「保管場所使用権原疎明書面(自認書)」が、自動車の保管場所の土地建物が他人所有の場合は「保管場所使用承諾書」が必要となります。
私の場合は賃貸アパートに住んでいて、駐車場も共有の駐車場を借りているので「保管場所使用承諾書」となります。賃貸の場合には必ずこちらの書類が必要です。
保管場所使用承諾書は賃貸の管理会社に依頼をする必要があります。私は積水ハウス(MAST)の賃貸アパートに住んでいるのですが、積水ハウスへ問い合わせたところ、保管場所使用承諾書の発行手数料として5,500円かかると言われました。
そこで警察署に相談してみたところ、私の住んでいる管轄の警察では賃貸契約書でも良いということだったので、管理会社に保管場所使用承諾書の依頼はせず、賃貸契約書のコピーを提出しました。
もし私のように保管場所使用承諾書の発行手数料がかかると言われた場合は、賃貸契約書や駐車場の料金の領収書などの書類でも受け付けてもらえる場合もあるそうなので、一度警察署に相談されることをおすすめします。
上記の書類を申請後、土日祝をはさんで約1週間程度で車庫証明を受け取ることができます。
車庫証明の取得にかかった手数料は2,750円でした。
車庫証明の有効期限は発行後1ヶ月以内です。必ず期限内に運輸支局で車のナンバープレートの変更手続きを行いましょう。
【車のナンバープレート変更に必要な書類②】ディーラー:印鑑証明書・譲渡証明書(実印)・委任状(実印)
次に必要な書類は印鑑証明書・譲渡証明書(実印)・委任状(実印)です。
これらの書類は、すでにローンは完済したが車検証の「所有者」の欄がディーラーのままになっており、所有者の変更を行う際に必要な書類となります。
車検証には所有者と使用者のそれぞれの住所と氏名が記載されています。ローンで車を購入した場合は所有者がディーラー名、使用者が自分の名前になっています。
本来であればローンの支払いが終わった時点で所有権を解除するのですが、今回我が家の場合はこれができていなかったため、変更の手続きを行う必要がありました。
所有権の解除はナンバー変更のタイミングでなくても構いません。ローンが完済したら速やかに自分の名義に変更する手続きをしましょう。
必要な書類はディーラーに連絡すると送っていただけます。
我が家の場合は
- 車検証のコピー
- 免許証のコピー
- 戸籍の附票のコピー(※下で詳しく説明します)
を県外のディーラーにFAXで送り、翌日にはヤマト運輸で書類が到着しました。
印鑑証明書・譲渡証明書(実印)・委任状(実印)を依頼するにあたってかかった手数料はありません。
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【車のナンバープレート変更に必要な書類③】本籍地のある市区町村:戸籍の附票
戸籍の附票とは、本籍地の市区町村で管理されている書類で、その戸籍が作られた時点以降の住民票の移り変わりが全て記載されているものです。
車のナンバープレート変更には車検証に記載されている住所から現在の住所までのつながりが分かる書類が必要となります。
車検証に記載されている住所から何回住所を変更したかによって「住民票」「住民票除票」「戸籍の附票」のいずれかを準備する必要があります。
車検証に記載されている住所から
- 1回住所を変更した場合:住民票
- 2回住所を変更した場合:住民票+住民票除票
- 3回以上住所を変更した場合:戸籍の附票
車検証に記載されている住所から現在の住所までのつながりが分かる必要があるので、まず車検証の住所から1回住所を変更した場合は、現在の住所と一つ前の住所が記載されている住民票があれば問題ありません。
住民票除票とは、引越しなどにより除かれた住民票のことをいいます。車検証の住所から2回住所を変更した場合は、住民票で現在の住所と一つ前の住所が分かり、一つ前に住んでいた市区町村の住民票除票をとることで二つ前の住所が前住所として記載されることになります。
住民票除票は一つ前に住んでいた市区町村で取得する必要があります。
そして3回以上住所を変更した場合には戸籍の附票が必要となります。戸籍の附票には、その戸籍が作られた時点以降の住所の移り変わりが全て記載されています。今回我が家の場合は戸籍の附票を取得しました。
戸籍の附票は本籍地でのみしか取得することができません。本籍地が県外の場合は郵送で請求することができます。
郵送で請求する場合は
- 必要書類の交付請求書
- 手数料(現金書留または定額小為替)
- 返信用封筒(切手を貼付したもの)
- 本人確認書類の写し
を同封して、本籍地のある市区町村へ郵送します。
手数料については、現金書留か定額小為替で送ります。定額小為替とは郵便局で発行できる為替で、現金を定額小為替に換えて送金する方法です。
定額小為替は銀行扱いとなるため、平日の郵便窓口が開いている時間帯でしか送ることができません。土日祝の営業窓口であるゆうゆう窓口では送ることができませんのでご注意下さい。現金書留についてはゆうゆう窓口で送ることができます。
今回請求した戸籍の附票は、ゆうゆう窓口から送付してから約1週間で本籍地のある市区町村から送られてきました。
戸籍の附票の取得にかかった金額は
- 戸籍の附票の手数料 300円
- 現金書留 封筒 21円
- 現金書留 送料 529円
- 返信用封筒 切手代 84円
計934円でした。
【車のナンバープレート変更に必要な書類④】現住所のある市区町村:本人の印鑑証明書
本人の印鑑証明書は、必要な書類②でご説明した車検証の所有者を変更する場合の手続きに必要となります。
印鑑証明書は、登録された印鑑(実印)が本物であるということを証明する書類です。印鑑証明書は印鑑登録の手続きを済ませていないと発行することができません。
印鑑登録をしていない方は同時に印鑑登録をする必要があります。印鑑登録は現在の住民票がある市区町村で行います。印鑑登録をしたら「印鑑登録証(印鑑登録カード)」が発行されます。
印鑑登録をすでにされている方は印鑑証明書の発行のみ行いましょう。
印鑑証明書の有効期限は発行後3ヶ月以内です。印鑑登録は現在住民票がある市区町村でしか行うことができません。他の市区町村へ引っ越した場合には再度印鑑登録の手続きが必要となります。
印鑑証明書の取得にかかった金額は
- 印鑑登録 300円
- 印鑑証明書 300円
計600円でした。
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運輸支局での車のナンバープレート変更の流れ
車のナンバープレート変更は管轄の運輸支局で行います。
運輸支局でのナンバープレート変更は平日のみです。
必要書類を揃え、実際にナンバープレートを変更する車で運輸支局へ行きます。運輸支局での変更手続きの流れは以下の通りです。
- 運輸支局の窓口で申請用紙を記入、持参した書類を全て提出
- 登録手数料を印紙の購入で支払う
- 新しい車検証が交付されるので受け取る
- 自動車税申告の窓口で書類を記入
- 変更前のナンバープレートを自分で取り外して返却
- 新しいナンバープレートを購入し、車に取り付ける
- 取り付けたナンバープレートに封印をしてもらう
以上がおおまかな流れになります。
運輸支局の窓口の方が次に行く窓口の番号を指示して下さいますので、その案内の通りに行動すれば特に問題はありません。
書類に不備がなければ、全ての手続きをして新しいナンバープレートの取り付けが終わるまでの所要時間は約1時間でした。
運輸支局での手続きで気になった点をいくつかまとめておきます。
運輸支局へ行く前に事前に準備しておいた書類とは別に、運輸支局でも記入しなければいけない用紙があります。
運輸支局の窓口で記入する用紙が
- 申請書
- 手数料納付書 の2種類と
自動車税申告の窓口で記入する用紙が
- 自動車税申告書 の1種類
があります。
これらの書類は事前に運輸支局で受け取っておき、書いてから持って行くこともできますが、正直初めて自分で車のナンバープレートを変更する場合はどこをどう書いたら良いのか分かりません。
また、自分の実印を押さなければならない箇所もあります。
窓口で書く欄や実印を押す箇所は教えていただけますので、運輸支局で記入する申請用紙についてはその場で説明を受けながら書くのが良いのではないかと思います。
ナンバープレートの取り外し、新しいナンバープレートの取り付けは自分で行います。ドライバーがあれば持参し、なければ運輸支局で借りることができます。
実際にナンバープレートの取り外しをしてみて、ナンバープレートはスムーズに取り外すことができましたが、ナンバープレートにつけているフレームが固くてなかなか外すことができませんでした。
結局外すことができずに窓口へ行くと、窓口の方で外して下さいました。
分からないことやできないことがあれば、まずは窓口で聞いてみて下さいね。
運輸支局で車のナンバープレート変更にかかった金額は
- 自動車検査登録印紙代(名義変更) 500円
- ナンバープレート 1,620円
計2,120円でした。
車のナンバープレートを自分で変更する場合にかかった費用
車のナンバープレートを自分で変更する場合に必要となった書類とかかった費用や手数料をまとめます。
必要書類 | 費用 |
車庫証明 | 2,750円 |
保管場所使用承諾証明書 | なし(賃貸契約書を提出) |
印鑑証明書(現在の所有者) | なし |
譲渡証明書・実印(現在の所有者) | なし |
委任状・実印(現在の所有者) | なし |
戸籍の附票 | 300円 |
現金書留 封筒 | 21円 |
現金書留 送料 | 529円 |
返信用封筒 切手代 | 84円 |
印鑑登録 | 300円 |
印鑑証明書 | 300円 |
自動車検査登録印紙代(名義変更) | 500円 |
ナンバープレート | 1,620円 |
合計 | 6,404円 |
車のナンバープレート変更にかかった金額は6,404円でした。
ディーラーや代行業者に依頼すると2~4万円ほどかかると聞いていたので、書類の取得に多少苦戦はしましたが、とても安く済ませることができました。
手間はかかってもいいから安く済ませたい!という方には、自分で車のナンバープレート変更をされることをおすすめします。
今回のナンバープレート変更では通常ナンバーに変更しています。希望ナンバーや図柄ナンバー、字光式ナンバーに変更する場合はさらに追加費用がかかります。
車のナンバープレートを自分で変更する方法 まとめ
何度も警察署へ足を運んだり、市役所へ行ったり、ディーラーに連絡したり‥など、事前に準備をしなければならない書類を準備するのに少し時間がかかってしまいましたが、今回初めて自分たちで車のナンバープレートを変更してみて、勉強になることもありました。
何より、自分で変更することで節約になりました。
必要な書類さえ揃ってしまえば、車のナンバープレート変更はスムーズに終わらせることができます。
ディーラーや代行業者にお願いすると数万かかってしまうので、お時間がある方は自分で手続きに行かれることをおすすめします。